Type Something

同じ出来事が起きているのに、
人によって受け取り方がまったく違う――
そんな場面に出会ったことはないでしょうか。
ある人は、
「これはチャンスだ」と受け取り、
別の人は、
「やっぱり自分はダメだ」と感じる。
現実は同じ。
けれど、意味づけが違う。
この違いを説明するときに使われる言葉のひとつが
「意識レベル」です。
ただし、ここでいう意識レベルは、
優れている・劣っているといった
人の価値を測る物差しではありません。
意識レベルとは、
どこから世界を見ているかという
「視点の位置」を表す言葉だと考えられています。
「意識レベル」という言葉を聞くと、
どうしても
高いほうが正しい
低いとダメ
上に行かなければいけない
というイメージを持ちやすいかもしれません。
でも調べていくと、
この理解は本質から少しズレているようです。
意識レベルは、
階段のように上へ上へ登るものではなく、
視点の“位置”や“レイヤー”の違いを
説明するための概念として使われてきました。
つまり、
「どの高さにいるか」ではなく、
「どの地点から見ているか」。
この前提に立つと、
意識レベルの話は、
ぐっと実用的になります。
たとえば、
仕事でミスをしたという出来事があったとします。
このとき、
「やっぱり私は向いていない」と感じる人
「次はどう改善しよう」と考える人
がいます。
起きた事実は同じでも、
意味づけが違う。
これは性格の問題ではなく、
出来事を解釈する位置=意識のレイヤー
が違うためだと説明されることがあります。
意識レベルが違うと、
何を問題だと感じるか
どこに原因を見るか
何を変えようとするか
が自然と変わってくる。
だから、
同じ現実を生きていても、
まるで別の世界にいるような感覚になるのです。
意識レベルの違いは、
自分に投げかける問いにも現れます。
たとえば、
なぜ私はこんな目に遭うのか
私は何が足りないのか
という問いを使っているとき、
意識は「欠けている自分」を前提にしています。
一方で、
この出来事は何を知らせているのか
今、どんな前提が動いているのか
という問いが出てくるとき、
意識は「状況全体」を見ようとしています。
どちらが良い・悪いではありません。
ただ、
問いが変わると、見える世界が変わる
ということです。
ここで、
これまでの記事で扱ってきた
潜在意識や引き寄せの話とつなげてみます。
(昨日と一昨日の記事を見てね!)
引き寄せがうまくいかないと感じるとき、
多くの人は、
もっとポジティブにならなきゃ
潜在意識を変えなきゃ
レベルが足りないのかも
と考えがちです。
でも、意識レベルの視点で見ると、
別の説明が成り立ちます。
それは、
違うレイヤーの問題を、同じ問いで解こうとしている
ということ。
たとえば、
安心の前提が揺れている段階で
成果や結果を引き寄せようとすると
意識の中でズレが生じます。
これは能力不足ではなく、
扱っているテーマの階層が違う
だけなのかもしれません。
意識レベルについて学び始めると、
「もっと上げなければ」
という気持ちが出てくることがあります。
でも、この発想自体が、
ひとつの罠になりやすいと指摘されています。
なぜなら、
今の自分は足りない
ここにいる自分は間違っている
という前提が、
無意識に強化されてしまうからです。
意識レベルは、
上げる対象ではなく、
理解する対象。
今どこにいるかを知ることで、
次に必要な問いや関わり方が
自然と見えてくる。
無理に上へ行こうとしなくても、
視点が切り替わる瞬間は訪れると
考えられています。
意識レベルは、
固定された属性ではありません。
人は一日の中でも、
不安なとき
安心しているとき
追い込まれているとき
で、
見ている世界が変わります。
つまり、
意識レベルは
状況や前提によって移動するもの。
「私は低いレベルにいる」
と決めつける必要はありません。
今はどの視点が前に出ているのか。
それを観察するだけで、
十分な意味があるとされています。
意識レベルを
評価ではなく地図として使えるようになると、
いくつかの変化が起きやすくなります。
自分を責める時間が減る
他人との違いに納得しやすくなる
無理に変えようとしなくなる
「今はこの問いを使っているんだな」
「今はこの視点から見ているんだな」
そう気づくだけで、
反応がひと呼吸遅れ、
選択に余白が生まれます。
意識レベルの話は、
現実を魔法のように変えるためのものではありません。
変わるのは、
現実そのものではなく、現実の意味。
同じ出来事が、
罰に見えるか
メッセージに見えるか
通過点に見えるか
その違いが、
次の行動や選択を変えていきます。
そして結果として、
現実の流れも変わっていく。
その順番が大切だと考えられています。
今、意識レベルという言葉に
惹かれているとしたら、
それは「もっと頑張りたい」からではなく、
今までの問いや前提が、少し合わなくなってきた
サインなのかもしれません。
引き寄せや潜在意識で
うまくいかなかった経験も、
無駄ではありません。
それは、
次のレイヤーの問いに進むための
準備だったとも言えます。
意識レベルが違うと、
同じ現実でも見え方が変わる。
それは、
誰かが優れていて、
誰かが劣っている、という話ではありません。
どの位置から世界を見ているか
ただ、それだけの違いです。
もし今、
「なんだか噛み合わない」
「前みたいに信じきれない」
と感じているなら、
それは停滞ではなく、
視点が変わる手前にいるのかもしれません。
無理に上へ行かなくていい。
今いる場所を理解することが、
次の扉を自然に開いてくれる。
意識レベルという概念は、
そのための地図なのだと思います。
それでは、今日も愛を込めて。
三石 真己
この記事を書いた人

三石 真己(Maki Mitsuishi)
自己実現コーチ/水と声と意識の専門家。
19年以上にわたり「意識と現実の関係性」「人が同じパターンを繰り返す構造」を探究。
心理学の科学的視点とスピリチュアルの知見を融合し、思考・無意識・感情・身体感覚に直接アプローチする対話×構造化コーチングを提供。
本ブログでは、自己実現が進む人と止まる人の違いを、体験と構造の両面から綴る。